清水焼の郷探訪

「清水焼の郷探訪」は2005年頃から2010年頃までに外部記者が取材された内容をまとめたものです。日時や名称など現状と異なる点もございます。予めご了承ください。

第48回

第8回京都・陶芸アマコン大賞決まる

 陶器祭りの最後をしめくくる7月27日、第8回京都・陶芸アマコン大賞の授賞式が開かれました。
 今年は、402点の出品作のうち入選が301点という結果でしたが、審査員が「全作品入選させたい」と悩むほど、レベルの高い作品が集まりました。アマチュアならではの個性豊かなものから、プロの作家とみまがうほどの精巧な作品まで、様々な力作がそろい、見ごたえのある大会となりました。

グランプリ「布目どくだみ紋陶筥」
楠ひろみさん(埼玉県)コメント
「初出品初受賞がグランプリということで、受賞の瞬間は、とてもびっくりしました。本当に自分のことなのか、今でも実感がありません。作品は、どくだみが群生している感じを表現しました。陶器はちゃんと形になり、実用にもなることを含めて造形の面白さがあります。失敗は多いですが、とりあえず創ってみて、そのなかに1か所でも良いところがあれば見つけていく。そして、その良い点をちょっとずつ集めていくような感じで完成に近づけていきます。将来はプロになれたらいいですね」

創作部門大賞「小楢文花入」
小島義雄さん(埼玉県)コメント
「誰も考えなかったような造形をめざして作品を作りました。友人の誘いで陶芸教室に1回行ったのをきっかけに、あとは独学で10年ほど制作しています。陶器は、造形から絵付けから釉薬の研究から自分でやれるのが面白い。工程の中のひとつでも失敗するとまた最初からやり直さなければなりませんが、失敗を重ねながら、伝統的なものの中に、一風変わった造形を求め続けていきたい。次はグランプリを狙いたいですね」

食器部門大賞「練込八角及び銘々皿」
戸田庸三さん(東京都)コメント
「サラリーマンの時代から陶芸がやりたくて仕方なく、ようやく定年を迎えて念願がかない、陶芸の世界へと飛び込んだのが数年前のことです。釉薬や粘土はオーソドックスなものを使用していますが、こだわる点を「練込」と「模様」に絞っています。模様を考えるのが好きで、イメージが固まると、重箱やお皿、鉢といった様々な形を試しています。模様を一つ一つ作り上げていくのは気の遠くなるほどの時間がかかりますが、制作することが長年の願いでしたので、作ることがとてもうれしく、毎日のように魅力にのめりこんでいます。アマコン大賞は、私が初めて出した大会ですので、これからも毎年出品していきたいです」

絵付部門大賞「鳥雲花図陶筥」
陳くるみさん(大阪府)コメント
「作品は、曼荼羅のような天の空間をイメージしました。去年アマコン大賞に出品した際、絵付け部門の素晴らしさに感動し、今度は絵付けに挑戦しようと1年がかりで作品を完成させました。形を作るのに時間がかかってしまい、絵付けに費やす時間が1か月くらいしかなく、イメージ通りのものが出来上がらなかったのが残念。今回の受賞は自分の中では努力賞ということで、次回は創作部門で頑張りたいです。制作できる時間は仕事の関係上、週1回であったり、3か月も間が開いてしまったりとバラバラですが、自分で集中して取り組めるものがあるのは、私にとって大きな生活のハリにもなっています」

小学生部門京都市長賞受賞作は「カジキマグロ」の東畠千尋君。大海原を自在に泳ぐカジキマグロの迫力が良く出ていました。

小学生部門京都新聞社賞受賞作は「クリスマス・メリー」の福井恵さん。クリスマスの華やかで幻想的な雰囲気が作品に現われています。

小学生部門NHK京都放送局賞受賞作は「花かご」の楠戸成美さん。編みかごを丁寧に表現した、形の素晴らしさに評価が集まりました。

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