清水焼の郷探訪

「清水焼の郷探訪」は2005年頃から2010年頃までに外部記者が取材された内容をまとめたものです。日時や名称など現状と異なる点もございます。予めご了承ください。

第22回

「これ!」と思えばそれが買い時?陶器祭り買い物術

株式会社 和蘭 代表取締役 吹田紘笥

〒607-8332
京都市山科区清水焼団地町8-2
TEL. 075-591-2455
FAX. 075-593-0461
Mail:info@waran.co.jp
URL:http://waran.co.jp/

志 ambitions

 7月18日から20日まで、夏の訪れを告げる陶器祭りが今年も近づいてきた。100店舗ものお店が並び、団地一帯が陶器で溢れる3日間は、窯元や小売りだけでなく、卸売を手掛ける会社も参加する。
 昭和12年より卸売商として創業した株式会社和蘭もそのひとつ。食器全般を全国有名百貨店や小売へ商品を提供するのが中心だが、近年では百貨店の特選コーナーに設けられる陶器を直接提案するなど、プロデュース的な役割も担っている。京都の窯元、作家とのつながりが100軒近くあるという豊富な人脈も強みだ。

 「多くの窯元さん、作家さんとお付き合いをさせて頂いてますが、常に感じるのは、同じものは一つもないということです。磁器ものあり、土ものあり、ガラスあり、それぞれがオリジナルの技術を持っています。多品種を網羅しているのが、清水焼の最大の特徴なんですね。」和蘭代表取締役の吹田さんは話す。

 祭りでは、展示スペースの制限により百貨店の店頭に並べられないような商品も豊富に出品されるというから、訪れるのが楽しみだ。

技 skills

 祭りといえば、お馴染みの値切り交渉も忘れてはならない。和蘭では、普段の3割引という安さだが、“半端もの”“見本落ち”販売はさらに値段が下がるので、そこから掘り出し物を見つけるのも一手だ。
 茶碗、湯呑、マグカップ、皿、小物など種類も豊富なので、あらかじめターゲットを絞っておくと探しやすい。 上手く値切れば値下げの可能性も出てくるそう。なんでも「シビアな値段をいきなり提案されるより、笑顔で軽く言われる方が弱い」とか。大切なのは、双方が笑顔で気持ちよく取引することだ。 第一印象を大事にするというのも、祭りで上手く買い物をするコツだ。一見して「欲しい」と思う商品はその場で買おう。1点ものや在庫処分品も多いため、保留にして、しばらくしてから戻ってきても、売り切れてしまっているケースが多いからだ。

 「何でもそうなんですが、見た瞬間に“これいいな”と思う感覚が一番ですね。たくさんの人が祭りに来られますので、どうしても早い者勝ちになってしまいます。迷った結果、売り切れてしまったという残念な目に遭わないように、自分の目を信じて楽しんで欲しいですね。」(吹田さん)

声 voices

 陶器は、その時の出会いだと思っています。特に、清水焼の場合は、手作りなのでひとつひとつ微妙に違います。数々の手技で工程が進んでいくので、形も絵柄の配置も色も同じようになることはほとんどなく、それが味となり、手作りの良さにもなっています。
 祭りでは、そんな1点1点との出会いを大切にして欲しいと思います。気に入った品物には、その品物だけの良さがきっとあるはずです。祭り気分も手伝って、財布の紐も少し緩めて、陶器との出会いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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